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輪郭整形・小顔整形を受ける前に
知っておきたいこと

目次

はじめに

「輪郭整形」という言葉をgoogleで調べると、2019年1月時点で、400万件、「小顔整形」で、なんと2000万件もヒットします。


そして、そのどちらも1ページ目は、美容外科の宣伝で埋め尽くされています。「切らなくていい」とか「1回で効果テキメン」みたいないわゆるキャッチーフレーズで、リスクはどうなってんの?その効果はどれくらいあって、ずっと続くものなの?みたいなところはほとんど記載がないのが実情です。


というわけで、Regno Clinicの使命である「世の中に新しい価値を生み出す、思いやりのある診療」のためにも、できるかぎり真実をわかりやすく記載していきます!


1,小顔の整形について

小顔になりたい!顔が大きいのがコンプレックス!など多くの悩みを当院までご相談いただきます。


そもそも小顔とは何を基準にするのか?どんな治療があるのか?さまざまな角度から考える必要があります。


1-1,小顔の特徴や基準とは?

一般的に小顔の基準は?みたいな話はありますが、これ、プロとしてズバリ言いますと、「定義できない」という、なんとも歯切れの悪いことになります。

と言いますと、身長や首の太さ、また脳みそが入っている頭蓋骨の大きさに依存するわけです。例えばですね、この模式図を見てもらいましょう。

この図、実はどの絵も顔の部分の大きさは同じです。なのに、左にある理想的な顔のバランスと違って、どこか顔が大きく見えてしまいます。これこそが顔の大きさを変化させるときに考えないといけないポイントなんです。

次は、こちらの模式図。

こちらは、お顔のバランスや形は同じですが、頭と体のバランスが異なります。この場合、右側2つのバランスは、やはりお顔が大きく見えてしまいます。

というわけで、一概に「黄金比」とか、「何mm」みたいな話がいかにおかしな話かがわかると思います。じゃぁ、どうやって小顔に見せるのよ!って突っ込まれると思いますが、これが、小顔の専門家の腕の見せ所になるわけです。

ずばり、小顔は物理的に小さくすると同時に、バランスでごまかす、ということになるんです。

なんでやねん、とさらに突っ込まれそうですが、これが真実です。どういうことかというと、人体の構成要素で形を変えれる部分と変えれない部分があります。

例えば、エラとか、頬骨、鼻の大きさ、まぶたの大きさなんかは、変えることができますが、脳みそのサイズ、眼球(目の球そのもの)のサイズ、身長(成人になった場合)は変えることができない場所です。そのため、変えれる部分に手を加えて、変えれない部分を補うということになります。なんだか、ちょっと哲学的な表現になってきましたが、このあたりを詳しく解説していきますね。

1-1-1,3つの切らない小顔整形

切らずに小顔整形をする方法として、大きく分けて❶レーザー治療❷小顔注射❸脂肪吸引の3つに分類できます。それぞれにメリット・デメリットがありますので、詳細の説明をいたします。

1-1-1-1,小顔にするためのレーザー治療

小顔レーザーと聞くと、「え、レーザーうって顔小さくなるん!?」と聞こえます。そして、確かにそうです。

では、どの部分が小さくなるの?と皆さんに聞くと、「骨?」「脂肪?」「皮膚?」様々な答えが返ってきます。ここがポイントです。私が知ってる限りですが、レーザーで顔が小さくなるというのは、いわゆる「たるみ治療」のHIFU(高焦点超音波治療、読み方:ハイフ)機器くらいやと思います。それ以外の脂肪を溶かす系のレーザーを顔でするのは神経や重要な筋肉への影響もあり危なすぎるし、骨に作用するレーザーは今の所皆無です。Regnoでも入れています、ウルセラ®はアメリカの厚生労働省であるFDAが認可しているHIFUですが、お顔に照射しますと、打った直後には皮膚をつかむと厚みが変わっています。途中で右左つまんでみて確認するとその違いがわかります。これは、レーザーの熱で凝固し組織が減るからです。指先をやけどすると、皮膚がカチカチになりますよね。あの水分が飛んでしまった感じになるのと同じ原理です。

ただし、このHIFUはどれくらいの密度で照射したのかで効果が変わります。また、あまり焦点を絞っていない治療(痛みがあまりないもの)は、当然この熱凝固作用が弱いので、即時的な効果は弱いです。また、HIFUはそもそも皮下の筋膜層を狙った治療なので、骨の大きさには影響がありません。そのため、もちろん骨格的な変化は得られるものではありません。なので、ちょっとしたたるみがあって引き締めたいわ、とか、骨の治療をして少し組織が余ってる気がする、みたいな方にはオススメです。

1-1-1-1-1,HIFUのメリット

メリットとしては、なんといってもダウンタイムが極短ということです。切開をする手術やダウンタイムが少ないと言われる糸の治療ですら、内出血をするリスクがあります。

一方HIFUでは、皮膚表面は一切切らないため、切開にともなうダウンタイムがないというのがメリットです。さらに、HIFUは6―12ヶ月おきに何度でも繰り返し治療することができるため、メンテナンスとして最適です。糸のリフトは、糸を入れた部分がつっぱったりすることがあり、回数を重ねると、なんとなく硬いしこりのような部分がでてくることがありますが、HIFUの場合には、極小の点での治療ポイントがお顔の上にまんべんなく分布されるために治療ムラがでにくいこともメリットです。

1-1-1-1-2,HIFUのリスク

HIFUといえば、痛みです。良薬は口に苦し、といいますが、よくHIFUは痛いです。火傷したら、思わず「熱っ!」といってのけぞりますね。

あれがごくごく小さな点ですが、筋膜で起こるわけです。当然痛いですよね。なので、作戦としては、痛くない程度に出力を抑えるか(治療効果も弱くなる)、痛いけど痛みを感じないように治療するしかありません。

Regnoではウルセラを行う時に基本的には静脈麻酔をしながら施術します。これは出力を抑えたくないからです。笑気(ぼーっとする吸入麻酔)をすったり、痛み止めを施術前に内服したり、氷で冷やしたり、色んな方法はありますが、どれもイマイチで、結局しっかりした麻酔をしてもらうのがベストということで、こうなっています。この辺りは色んな考え方があると思います。一方で、まれだけど怖いリスクとしては、顔面神経の部分麻痺が起こることがあります。これは、たまたま運悪く、レーザーの焦点が顔面神経を直撃した場合に起こります。そのため、リスクの高い部分の照射はさけるようにデザインすることが肝要です。それでもごくごく稀に生じる可能性があります。とはいえ、基本的には数ヶ月以内に元に戻るものなので、永続的なリスクというわけではありません。

1-1-1-2,筋肉/脂肪への小顔注射とは

小顔注射、という言葉は、とても魅力的、「切らずに小顔」というイメージに一番近いものがあると思います。

ここで、具体的にはどんなものかというと、大きくわけて2つあります。

1つは、筋肉への注射です。具体的には商品名ボトックスで有名なボツリヌストキシンです。これは、筋肉に注射することで、3―4ヶ月筋肉の動きが抑制されるお薬です。お顔のシワの部分に使うことで、つるっとした顔になるのですが、これを咬筋という正面顔の横幅を決める筋肉に注射することで、筋肉が痩せていき小顔になるわけです。よくお話するのが、筋肉むきむきのボディビルダーに筋トレを禁止させると、もちろん自慢の筋肉はみるみる痩せていきますね。これを利用して咬筋を萎縮させて小顔化させるのがボツリヌストキシン注射です。1回の注射で3―4ヶ月継続して効きますの、咬筋の減り具合をみて追加注射を調整します。

2つ目が、脂肪に対する注射です。世の中でよく聞くようになったBNLS(くるみ由来成分でサポニンの界面活性、乳化を促す。BNLSneoではでオキシコール酸が追加)やカイベラ(デオキシコール酸が主成分で、脂肪溶解する作用が強いが腫れも強い)などの脂肪溶解注射やRegnoでも扱っているInner Bなどの脂肪細胞へのサイズ調整薬などがあります。脂肪溶解注射は読んで字のごとく脂肪を溶かすことが目的で、溶けた分の脂肪細胞はいなくなります。ただし、それが原因でサギング(皮膚のタルミ)が起こる可能性があることは注意する必要があります。一方、Inner Bは徐放性のペプチドを介して脂肪細胞の蓄えている脂肪滴自体を小さくするお薬です。そのため、脂肪細胞の数は変わらないため、タルミは生じないとされています。

1-1-1-2-1,脂肪溶解注射のメリット

脂肪溶解注射のメリットは切らない治療でお得意のダウンタイムが極めて短いことです。治療効果もマイルドなので、回数なんかも自分で調整しながら効果を調整できることもメリットです。

1-1-1-2-2,脂肪溶解注射のリスク

デメリットとしては、効果が読めないということです。マイルドな治療である以上、劇的な変化は期待できないというのも事実です。

そのため、回数をどれくらいするべきか、何回するとどれだけの効果がでるのかも治療しながら判定となるということがパキッとしないところです。また、脂肪を溶解する治療の場合、先にも書きましたが、皮膚のたるみが徐々にでてくるということもあります。

この場合、部分的に痩せたはいいけど、たるみの治療をしないといけなくなるというジレンマが存在するということです。また、一部の脂肪溶解注射(BNLSなど)は、くるみ成分から作られていることからクルミアレルギーがあるとアナフィラキシーショック(血圧低下や呼吸困難になるショック)のリスクがあるということも重要です。ボトックスにおいては、長期的に繰り返し使用した場合に、ボツリヌツトキシンに免疫細胞が抗体を産生して効果が減弱することがあります。この場合、使用するボツリヌストキシンの種類を変更する必要があります。

1-1-1-3,小顔にするための脂肪吸引-

お顔の脂肪吸引は、治療の内容としては、頬周りや顎の下の余分な脂肪を物理的に吸引することで減らすという治療です。切らない小顔治療のカテゴリーに入っていますが、確かに皮膚の切開はごくごく小さいですが、バリバリダウンタイム(2-3週間)がでる治療なので、お手軽な治療ではありません。この治療は基本的には脂肪細胞の減量が目的で、その補助的な方法にVaserなどの超音波器具があったり、回転しながら簡単に除去できるライポマティックやアキーセルがありますが、要するに脂肪を吸い出すというところは同じです。

実はお顔の脂肪吸引においては、美容外科医の間でも賛否両論があります。お顔の脂肪吸引は一切しません!という美容外科医と、いやいや体と同じようにしっかり脂肪細胞を減らしましょう!という美容外科医がいます。前者は、脂肪吸引をすることで、ボコ付きがでたり、たるみが増悪して年齢とともにおかしくなってしまう可能性があるから、というのが主張です。後者は、いやいや適切にとる場所と残す場所、適切な量を設定してあげれば、問題ないというのが主張です。私個人としては、適材適所かな、というのが正直なところです。まぁ、しかし皆さんもイメージしていただくとわかると思いますが、「過ぎたるは及ばざるがごとし」という感じで、やり過ぎは良くないですね。また、小顔を目的とした脂肪吸引の場合ですが、ただただ脂肪を減らしたらよい、というわけではなくて、冒頭にお話したように、輪郭のメリハリとパーツバランスを考慮したデザインが重要になってくるわけです。なので、残すべきところを残してお顔がふわっと見えながら、とるところをとって、スッキリ見せるというのが大切だと思います。ただし、こちらも結局できることは脂肪へのアクセスのみ。骨は変わらないし、筋肉も変わらない、皮膚へはマイナスの影響(タルミを生じるリスク)もあるため、小顔イコール脂肪吸引というのは違いますね。

1-1-1-3-1,脂肪吸引のメリット

脂肪吸引のメリットは何と言っても物理的に脂肪細胞の吸い出すことができるということです。また同時にしようする超音波装置や加熱装置で皮下の部分的な火傷を起こし、組織が収縮すると言う効果も見込めます。また一度脂肪吸引をした部分においては、脂肪細胞が減るため、いわゆるリバウンドはしにくい治療と言えます。

1-1-1-3-2,脂肪吸引のリスク

一方で、脂肪吸引はたるみの原因になったり、ボコつきの原因になったりと治療本来がもつ効果が逆効果、つまり合併症になってしまう可能性もある治療です。そのため、他の切らない小顔治療に比べると慎重に手術の適応を検討する必要があります。

1-1-2,小顔整形における骨切りの種類

小顔を目的とした骨切治療は、大きく分けて❶輪郭治療としての頬、エラ、顎先部分の治療と、❷口元の長さや出っ張り具合を調整するOGS(顎矯正治療)(LeFort(ルフォー)型上顎骨切術、下顎骨骨切術(矢状分割SSROや垂直)、前方分節骨切術ASOなど)の2つのグループに分かれます。ややこしいですね。

簡単にいうと噛み合わせ(歯列弓)が関わるかどうかということです。❶の輪郭治療は、頬ボネの出っ張りを減らしたい頬骨骨切、エラの出っ張りを減らしたいエラ切除、顎の先端(おとがい)の長さや位置を変えるおとがい形成と出っ張っている部分を引っ込める治療が主になります。ちまたでよく聞くVライン形成というのは、このエラと顎を一緒に治療する治療ということです。

(Vライン+外バン切除)

一方で❷のOGSの方はというと、ガミースマイル(歯茎スマイル)を治したり、物理滴な顔の長さそのものも変化できますが、口元の前後方向のバランス

や傾きなどを変化させる治療というのが正しい認識です。この基本的な2つの治療が様々な方法や組み合わせで色んな名前で呼ばれているため、わかりにくくなっていますが、実態はさほど複雑なものではありません。

(OGSの分類)

まず、LeFortと下顎骨のSSROですが、以下の図のような感じで歯が付いている部分を上下切り離し、理想的な場所に移動してチタンプレートで固定します。骨の移動を見ると大手術なのですが、手術で切開する部分は、口の中だけです。

(Two jawのコントロールの様子)

この手術では、顎の長さや歯の見え方、笑顔の具合なども調整することができます。

(Two jawによる上顎の前方移動、下顎の後方移動)

(Two jawによる上顎の短縮)

一方、前方分節骨切術は、基本的に前歯の真ん中から数えて4番目の歯を抜くことで、スペースを作り、歯の前方部分だけを移動させて口元の出っ張りを後方に移動します

(前方分節骨切術ASOの様子)

(上下顎ASOによるセットバックとおとがい形成)

1-1-2-1,骨切りのメリット

骨切治療のメリットは、一言で言えば「根本的な治療」ということになります。顔の治療なんかでも「姑息的治療」と「根治的治療」なんて言葉がありますが、簡単にいうと、「プチ整形」と「本気整形」ということになります。プチはあくまでもプチです。長持ちしなくてもちょこっと変わればいいよ、という治療です。

一方骨切治療は、「本気整形」。これは、なにも本気だから、やったら、整形した感がでるという話ではありません。自然で最終的に手術した感じを一切醸し出さないにしても変化が大きく作ることができるということです。私がカウンセリングをする際によくお客さんに聞くのが2軸あります。「自然な感じがいい?それとも人工的な感じがいいの?」という質問と「変化は小さい方がいい?それともしっかり変わりたい?」という2軸です。

(治療の方向性の2軸)

こういった治療の方向性を決めて、大きな変化を納得のいく形で実現できるのが骨の治療、骨切治療ということになります。

1-1-2-2,骨切りのリスク

「骨切」という言葉のイメージだけで、「おお、そりゃ怖い治療だ。。。」といったイメージが一般的だと思います。しかし同じ骨の治療といっても、30分程度で終わるおとがい形成の手術と上下顎を同時に手術するTwo jaw (外科矯正:LeFortI + SSRO)では全くもってリスクの具合が異なります。手術時間の長短、手術の侵襲度(身体への負担)の大小を軸に四象限に分類しました。

この図でいくと、右上の手術時間が長くて侵襲(体への負担)が大きいものが一般的なリスクが大きくなり、左下にいくとリスクが軽いということになります。また、身体への侵襲度は、ダウンタイムにも影響します。つまり、身体への負担が大きい施術ほど、ダウンタイムが長いということになります。

1-1-2-2-1,上顎関連のリスク

上顎(頬骨含む)を触る手術(LeFortや上顎ASO、頬骨)では、眼窩下神経といって、上唇の感覚を司る神経がすぐそばを走ります。そのため、術後上唇を中心に頬まだ感覚が鈍くなることがあります。また、口腔内の切開を左右繋ぐ手術では術後小鼻が拡がることがあります。そのため、それを予防するようなcinching suture(鼻を小さくする埋没縫合)という方法で予防に努める必要があります。術後小鼻のひろがりが気になる場合には、小鼻縮小をする必要が生じます。また、LeFortの手術では、極めて稀な合併症として、失明や頭蓋底骨折、動静脈瘻などが世界で報告されています。

1-1-2-2-2,下顎関連のリスク

下顎を操作する手術では、おとがい神経という下唇の感覚を司る部分を操作する必要があります。そのため、手術の後に、唇の感覚が鈍くなるといった合併症があります。この合併症は、下顎における手術では比較的頻度は高く一時的なしびれ感や布の向こうから触られているような鈍さを感じます。しかし、これらは神経が軽く引っ張られるだけでも生じるような症状のため、通常は、数ヶ月の経過で戻ってきます。神経の再生を促すものとして、メチルコバラミンというビタミンB12製剤があります。しかしこれは、めちゃめちゃ効きます!というよりも「効くかもしれない」というレベルのもので今現在も色んな研究が続けられています。また、下顎の手術では、エラ部分の操作を行う場合には、咬筋という顎最大の筋肉を骨からはがす必要があります。そのため、この部分に血液がたまりやすく、さらに筋肉がむくみやすいため、ダウンタイムが長引く原因となります。外板切除といって、下顎骨の厚みを減らす手術では皮質骨という骨の蓋を切除することになるため、骨髄からの出血があり、出血が長引く原因となることがあります。

一方で、感染症の話になると、上顎の感染症に比較して、下顎の感染症がぐんと頻度が高くなります。これは、上顎が鼻へと血液のたまりが抜けていく通路があるのに対して、下顎は一度たまった血液は免疫細胞が頑張って片付けるまで処理できないため、このたまった血液に唾液が悪さをして感染を生じるリスクが高くなると考えらえています。抗菌薬の治療で解決することもあれば、手術室で中にたまっているものを排出する処置が必要となることがあります。

1-2 小顔整形の気になる値段

切らない系の小顔治療の価格帯は、水物です。流行りすたりがあり、新しいものは比較的値段が高く、世の中が飽きてくると、徐々に値段を下げていることが多いようです。また、輸入製品の場合は、欧米からの製品が高価格なのに対して、アジア諸国からのものは原材料費や開発費等の影響で、リーズナブルに設定されていることが多いようです。

一方で、骨切治療となると、クリニックによって、施術代金は大きく異なります。この施術費用がどのように算出されるかというと、結局設備投資に依存していると思います。そのため、術前のシミュレーションをきちんとするためのコンピューターや手術の時にしようする機材、物品、また術後の定期的なフォローの具合など様々な要素から算出されていると思います。車を買うのに、軽自動車もあれば、大衆車、国産高級車、外国高級車など価格帯に幅はあれど、どれも道路を走るという意味では同じ自動車です。

ご自身の輪郭治療、小顔治療にどのような施術を当てはめるのかはみなさまの価値観によると思います。そういった意味で言いますと、当院の小顔治療の価格は、しっかりとした検査や治療シミュレーション、技術や道具の上に行う治療でかつ、術後の処置や経過観察費用をすべて含んでいるため、ご覧のような価格設定になっています。

施術 定価 目隠しモニター価格
ASO(セットバック)+ オトガイ 約300万円 約240万円
上下顎骨切(Two jaw) + オトガイ 約400万円 約320万円
頰骨形成術(幅寄せ) 約160万円 約130万円
Vライン 約230万円 約180万円
頬骨・Vライン (輪郭3点セット) 約300万円 約230万円

(2019年1月現在)※価格は予告なく変更する可能性があります、詳しくは当院までお問い合わせください。

1-3,小顔整形の失敗(他医院修正)

小顔整形の失敗というのは、主に2つパターンがあります。

1つは、効果がないタイプ。この場合は、次の効果が強いものにシフトすることで解決できると思います。問題は、効果が予想と異なり、違った形になった、もしくは変形を生じた、というものです。これは、原因を正確に把握する必要があります。初回の手術の侵襲(体への負担)が大きければ大きいほど、修正は難しくなるというのが一般的な公式です。そのため、修正手術の成功率を高くするためには、現状を詳しく把握して、綿密なプランを立てるところが鍵となってきます。こういった修正手術は、初回手術の数倍難しくなることがよくあります。そのため、初回手術が上手な先生=修正も上手、という公式は当てはまらないことが多いと個人的には思います。

近年、男性の美意識は、うなぎのぼりで、韓国アイドルによる影響は多分にあります。男性の小顔およびメイクは10代、20代ではありふれたものになってきています。現在日本において男性の脱毛患者さんが増えている状況を考えると、今後男性の小顔治療はますます増加することが見込まれます。男性の場合、女性と異なるのは、お顔の構成成分として、脂肪が極めて少ないことがあります。これは、男性ホルモンによる影響があります。そのため、男性の小顔化は、切らない施術では変化を作れないことが多いです。そのため、骨切手術が必要となる場合が多く、CTによる骨格診断が必須と言えます。

2,輪郭整形について

小顔も輪郭形成(整形)によって生み出される結果ですが、細分化して輪郭の部位ごとにみてみましょう。

2-1,4つに分類される輪郭の形について

輪郭の形は頰、エラ、あごの特徴によって大きくは4つのタイプに分類されます。

2-1-1,丸顔

丸顔といえば、国民的アニメのちびまる子ちゃん(集英社)でおなじみのあの感じ。骨の印象をどこにも感じない、あの形が丸顔です。これはすべての赤ちゃんも丸顔といっていいでしょう。なぜなら、赤ちゃんはまだ頭蓋骨も顔面骨も半分は軟骨のまま。徐々に骨に変わっていきます。これが成長とともに骨になっていくのですが、特に第二次成長期です。この時期には、身長がグッと伸びるとともに、大人の骨格へと変貌していきます。頬骨、エラ、顎も同時に成長しますが、皮下脂肪も成熟します。骨の成長よりも脂肪をより多く蓄えた場合、骨の突出感は表面にはあらわれずに、あかちゃんのような丸い印象になります。

2-1-2,ハート型(日本では逆三角形)

海外の分類ではハート型という表現がありますが、日本語では逆三角形という方がなじみがあります。この骨格は、頬の位置が高く、エラは存在感はなく、顎がとがっているとそう見えます。海外の人相学では、額の顔の上半分の広さから、温かく広い心の持ち主で、とっても想像力豊かで、直感力にも優れているようです。

2-1-3,ベース顔(四角形、ダイヤモンド)

ベース顔というのは、ホームベースから由来する言葉です。この骨格の方は、強いエラが印象的で、男性的な強さを印象づけます。また、顔の余白が多いように見えるため、髪型でエラの部分を隠すことが多く、お化粧なんかもシェーディングをしてエラを小さく見せるといった感じになります。一方で、海外では、この骨格は強い女性という意味でモテます。このあたりがアジアと欧米における美しさの基準の違いとして面白い部分です。

2-1-4,卵型

今流行りの卵型輪郭。どこか卵やねんといいますと、卵をひっくり返したような形ということです。額は丸く、頬、エラは控えめ、顎先にかけて尖るほどではないが緩やかにシャープ、これが卵型です。この骨格は、のちのお話しする顔のパーツのバランスも重要で、長すぎず、短すぎずというのが重要になります。この形にしたいという方が多いです!

2-2,2つに分類される輪郭の長さについて

中顔面とは鼻の付け根から眉毛の下まで、下顔面とは鼻の付け根からあご先までのことをさします。この比率によって輪郭の長さは分類されます。下の表をみてみましょう。

2-2-1,短顔(縄文顔)

顔のバランスでなんとなく短いという状態ですが、具体的にどこがどうというのは実は、決まっていません。ざっくりいって、縦と横とのバランスでいうと、縦が短い感じ。こういう人が短顔です。この短顔の方は、咬筋といって噛む筋肉がとても発達していることが多いです。日本に昔からいた縄文人というのは、この短顔傾向があったことが言われています。噛む力が強くて骨が隆々としていた、とのことです。こういった方は笑顔の際に見える前歯の量(incisor show)が少ないことも多いです。そのため、笑顔が可愛くないと相談に来られる方もおられます。こういった方には、顎の長さを出すとともに、横の長さを短くしてあげる必要があるため、頬骨の治療がポイントになってきます。

(笑った時に下の歯が見える逆ガミースマイルに対して、Two+おとがい形成で上の歯が見えるように上顎の位置を伸ばし、顎先を短くすることで顔の長さを調整)

2-2-2,長顔(面長)

面長だね、というお顔は長顔と呼ばれています。これは、縦横のバランスで明らかに縦が長い状態です。この場合、実は、上顎が長いタイプと下顎が長いタイプと2パターンあります。上顎が長いタイプの方は、笑った時に歯茎ががっつり見えるいわゆるガミースマイル(歯茎スマイル)もあります。この場合、LeFortの骨切で、上顎の長さを短くしてあげることで、顔の長さも短くなり、ガミースマイル(歯茎スマイル)も改善します。

一方下顎が長いタイプの方は、いわゆるシャクレてるという状態です。噛み合わせの状態をみると、方の前歯が上の前歯より出ている、もしくは先端が当たるような状態になっていることが多いです。幼少期に矯正治療で無理やり噛み合わせを直している方でも骨格は顎の長いまま残っているため、やはり長顔の印象が残ってしまっています。このため、長顔があるシャクレの状態(骨格性、咬合性Class III)は抜歯矯正ではなくて、外科矯正(Two jaw)をきちんとする必要があると考えています。

2-3,エラ張りについて(悩みと治療方法)

エラが張っていると一口にいっても、原因は2つに分類されます。一つは、咬筋という筋肉が原因であるパターンです。下膨れ感、エラ部分のごっつさがあり、噛むとものすごくエラ部分がむくむく動きます。言うなれば、エラまっちょです。もう一つは、骨格的に骨が飛び出ている、もしくは骨が大きい場合です。それぞれについて詳しく書きます。

2-3-1,筋肉が原因のエラ張り

エラが張っている」と一口にいっても、「どこから見て?」というのが重要になります。正面から見たエラ部分の出っ張りは、骨が張り出しているパターンと筋肉が発達しているパターン、その両方と3つパターンがあります。そのうち、筋肉が主体のものは、ボトックスで簡単に治療が可能です。

2-3-1-1,エラボトックスによる治療

エラ部分の筋肉(咬筋)に筋肉の動きを止めるボトックスを打つことで、むきむきマッチョな咬筋がひょろひょろになり、正面からみたお顔の幅が変わります。

(エラボトックス3回投与後)

しかし、上の図で示しているように、横から見たときのエラの出っ張りはもちろん改善しません。これは、骨の輪郭が見えている部分なので、ボトックスを打って筋肉が痩せても、骨の形が残るためです。

2-3-1-2,エラボトックスのリスク

エラボトックスは確実に効果のある注射ですが、直接注射した場所に効果があります。そのため小顔を目的としたエラボトックスでは、咬筋の下3分の1をターゲットとして注射します。一方でもともと咬筋が発達している人は、噛み締めや歯ぎしりが習慣的になされている人が多いため、上半分の部分がより使われることがあり、上半分だけむきむきの咬筋になることがあります。その場合には、その部分を止めるボトックスを追加したり、しばらくボトックス注射を注意すると改善されます。

一方で気をつけなければならないのが、エラボトックスでたるみが起こるかどうかということです。これは、妊娠後の褥婦のお腹と同じ現象ですが、むきむきだった筋肉が減ることで、表の皮膚がたるんでしまうことがあります。そのため、皮膚の張り具合や施術を受ける年齢なんかも考慮して施術するがよいと思います。

2-3-2,骨格が原因のエラ張り

いろんな角度からみたエラ部分のスリム化ということであれば、やはり骨を治療する必要があります。例えば、この方。

正面から見たエラの部分の出っ張りがあります。分類では、四角型と言われる形ですね。エラの張ってる部分が骨の模型で見るとこの部分です。

明らかに骨が飛び出していますし、マーカーで示しているように、18mmは余分なので、切り落とす必要があるわけです。この手術をすると、こんな感じです。

スッキリしましたね。

2-3-2-1,エラ削り(下顎角形成、Vライン形成)による治療

「エラ削り」という言葉が出てきたのは、その昔、エラの部分の骨を削っていたからです。しかし、現在では、実は削ることは少なくて、主に「エラの形を作る形成術」ということをしています。これは、具体的には、「削る」ではなくて「切る」ということになります。そのため、下顎角形成という言葉に、作る意味である「形成」が入っています。また、昔の韓国での美容施術でエラを切りすぎたせいで、下顎角がなくなる「エラなし(missing gonion)」という問題が発生しました。

これは、なめらかな曲線が描かれずに、エラの部分だけを切り取ってしまったことで起きているわけです。

そこで出てきたのがVライン形成というやつ。エラから顎先(おとがい)まで、1本の線で切り取る手術です。さらに、下顎骨の外板という骨を切除することで正面からみてもVの形に作れるようになりました。

(Two + Vライン形成)

2-3.2.2 エラ削りのリスク

エラ削りのリスクとして、どの部分をどれくらい切除するかによって、手術の難易度も合併症も違ってくるというのが実際です。どんな場合でもリスクとしてあるのが、術後の下膨れ状態になる浮腫です。

また、Vライン形成を行う場合には、下歯槽神経やおとがい神経といった下唇の感覚を司る神経を引っ張ることになります。そのため、術後一時的な神経鈍麻(感覚が鈍くなったり、ピリピリ)が生じることがあります。非常に稀ではありますが、この神経が断裂するという合併症も報告があります。また、適切な施術を行なっていると生じない合併症として下顎の関節部分に骨折を生じるという合併症も報告があります。

2-4,顎の整形(5つの悩みと治療方法について)

顎の悩みは大きくは5つに分類することができます。それぞれ治療方法が異なるので詳しくみていきましょう。

2-4-1,顎が小さい(顎が丸い)悩み

「顎が小さい」という状態は極めて重度の場合は、「小顎症」といって病気の範疇になります。一般的な「顎が小さい」とか、「顎なし」といった状態は、顎が奥まった状態で口が閉じにくく、顎に梅干しのようなシワが入っていることが多いです。

この状態は、実は機能的にもあまりよくありません。空気の通り道が狭いため、寝ているときは口を大きく開けてしまい、喉を痛めやすかったり、いびきを大きく書いてします方がおられます。また、噛み合わせが安定していないことが多く、顎の関節がコキコキ音がなる顎関節症になっていることもあります。

見た目の話になりますと、今や一般人にも知れ渡った『Eライン』ですが、顎が小さい方は横からみると下の図のように、Eラインが崩れた状態になっています。顎が小さい方の治療の方法は大きくわけて❶注入系のプチ整形❷プロテーゼを使った簡単整形❸本格的な骨整形の3つです。

2-4-1-1,ヒアルロン酸(レディエッセ、非吸収性注入剤(アクアミドなど))

一番簡単で、よくありふれた治療ですが、やはりとても便利なヒアルロン酸。顎元に注射1本で印象を大きく変えることができます。

が、しかしですね。問題はどれだけ持つのか?ということになります。製品の性能は向上してきて、長いものだと2年持つ、というのが出てきていますが、これは形が2年保たれるというわけではありません!どういうことかというと、溶け切るのには、2年かかりますが、飛び出たものは押されたら、丸くなりますね。イメージしてもらうのは、「粘土」です。粘土をコネコネして例えば、円錐形の形を作ったとしましょう。これをですね、作ったとて上からトントン手のひらで叩いていくとどうなりますか?そうです。高さは徐々に減っていき、最終的には、「平な塊」になりますね。これがヒアルロン酸を入れたら、顎が丸くなった、とか、鼻筋に入れたら太くなった、という理由です。

というわけで、基本的には、ヒアルロン酸は、数回するくらいはいいですが、好きな形が見つかったら、形の変わらないものに変えるか、一度溶かしてから、再度入れるのがいいわけです。

ちなみに、より長期間持つようにハイドロキシアパタイトという骨の成分に近いレディエッセや、解けない注入剤(アクアミド、パーレーン)などは、感染や異物感、周囲への流れ出し、不良肉芽形成などの理由で個人的には使わないようにしています。修正のケースなどで、以前の注入状態を目視することがあるのですが、注入剤と侮るなかれ!骨まで変形してる上に、顎の裏側にまで流れ込んで摘出するのが困難なケースもあります。

2-4-1-2,顎プロテーゼ

顎プロテーゼはとても素敵な治療です。固形物なので、形は変わらないし、半永久だし。人工物にも関わらず感染率が低いというのが特徴です。

輪郭が違った人に見えますね。しかもこの手術、手術時間はわずか20分ほどで、口の中の切開は1cmくらい。もちろん、嫌なら取り出すのも5分くらいです。また、ダウンタイムも1週間かからないくらいなので、お手軽な治療です。ネット上で調べると、長年入れておくと、骨に潜っていく、とかありますが、実はこれは挿入の仕方の問題で解決することができます。

2-4-1-3,本格的な骨整形

骨整形はさらに3つに分類できます。

2-4-1-3-1,おとがい形成

顎が小さい場合に、顎先(おとがい)を出すおとがい形成が基本的な手術になります。

(おとがい形成)

この手術は、下唇の粘膜を3cmくらい切開して行う手術で、骨を切ったのちチタンプレートで固定します。手術時間は1時間かからないくらいです。メリットは自分の骨で作れるので、術後1年経てば、プレートの取り出すことも可能で、自家組織100%で顎ができるというものです。

2-4-1-3-2,Two jaw(+顎プロテーゼ)

一方で、噛み合わせのレベルから顎が小さくて全体的に前方に移動する必要がある場合があります。その場合は、Two jaw (外科矯正:LeFortI + SSRO)を行う必要があり、歯並びも含めて治療をすることになります。

(Two jaw(LeFort I +SSRO)+おとがい形成)

(Two jaw(LeFort I +SSRO)+おとがい形成+顎プロテーゼ)

2-4-1-3-3,出っ歯になっているケースの手術

顎が小さい方は、出っ歯を同時も持っていることが多いです。これは、下顎が奥まっているため、上顎が相対的に前にあるように見えるからです。また、きちんとした噛み合わせが構築されていないため、前歯が押し出されて出っ歯になっているケースもあります。そのため、下顎の治療と同時に、出っ歯も治療することになります。

2-4-2,顎が歪んでいる悩み

顎の歪みをチェックするには、まず頭と首の関係を見る必要があります。大きな鏡の前でまっすぐ立ってみるとご自身の耳の高さが左右で違うことがあります。これは、実は顎の歪みを補正するために、無意識に顎を真ん中に持ってきて首を傾けていることがあるわけです。こういった顎の歪みは、噛み合わせがずれていたり、生まれつきお顔の大きさが左右で違うということもあります。この場合、骨格的なお顔の歪みがどこからきているのかを調べる必要がありますので、CTの検査、咬合の検査が必須となります。

2-4-2-1,Two jawまたはTwo jaw+ASO

治療方法は、どの部分がどの程度歪んでいるかによって方法が異なります。根本的な問題が骨にある場合、Two jaw (外科矯正:LeFort I + SSRO)もしくは、Two jaw+ASOなどの手術が必要になります。

(Two jaw+ASO。その後に鼻形成)

一方で頭蓋骨全体が歪んでいる斜頭蓋(plagiocephaly)は頭蓋骨にある頭蓋縫合という部分の病気によって生じた顔の歪みになります。この場合は、幼少期のうちに手術を行うことで、その後のお顔の成長期に進むであろう歪みを予防できる可能性があります。お子さんのお顔の歪みは、小児形成外科等を受診してください。

2-4-3,顎が細い悩みと治療方法

「顎が細い」という悩みはアジアでは稀です。これは、アジアでは、可愛い顔が好まれ、華奢な感じを美しさとして認識しているからです。一方で欧米では、顎は太い方が美しいという美しさの概念があるため、顎を太くするためのインプラント留置やヒアルロン酸治療などがあります。

2-4-4,受け口(しゃくれ)の悩み

受け口の方の悩みは、だいたい小学校高学年から、中学生にかけて生じる二次成長の影響をうけます。子供っぽい顔から大人の顔へと成長する過程で、上顎の発育が悪く、下顎がどんどん伸びていくという変化を生じます。これは、基礎疾患(元々持っている病気)がある方とそうでない方があります。基礎疾患の代表としては、唇顎口蓋裂、口蓋裂単独など、上顎の成長を抑制する病態が背景にある方です。

一方で、それまで何の問題も指摘されていなかったが、徐々に下顎だけ伸びてきた、といった方です。こういった方はご両親や親戚に顎の長い方がおられる遺伝性のあるタイプと、特発性といって親戚にもそういった方がおられないタイプがあります。いずれにしても多感な時期に受け口がはっきりとでてくるため、心の負担も大きく、ご両親はお子さんに対して何とかしてあげたいと治療を模索されることが多いようです。

2-4-4-1,Two jaw(ルフォー+SSRO)

治療方法を決定するためには、まず正確に診断する必要があります。

実は、「しゃくれている」という状態は、Class IIIと専門用語では言われているのですが、正確には2つタイプがあります。ずばり、噛み合わせがあっているかどうか、ということです。この場合、矯正治療をして無理やり噛み合わせを合わせてしまっている場合もあります。実は、骨格的な受け口がある場合、その多くは噛み合わせもやはりしゃくれ状態で下の歯が上の歯よりも前方にいっていることが多いんです。そのため、本来ならば最初からきっちりと骨格の治療と噛み合わせの治療を同時に行うべきなのですが、外科矯正(ルフォーやSSRO)は患者さんから、うとまれることや、矯正歯科も外科矯正までできないこともあり、無理やり抜歯矯正のみでつじつまを合わせようとしていることがあります。この場合、歯並び上は、なんとなく並んでいるわけですが、当然骨格は大きくは改善していないため、「しゃくれ感」は残存してしまうわけです。

では、ちゃんとした治療はどうするのか?ここで本領を発揮するのがTwo jaw(ルフォー+SSRO)です。「え、下顎が長いから、下だけでええんとちゃうのん?」と患者さんも、お医者さんも思われているのですが、実は両顎を治療した方がええんです。

理由は、下顎だけで治療をした場合、後ろに下げる量が大きくなり、後戻り(再発傾向)が強くなる傾向があります。また、空気の通り道は下顎が下がることで当然狭くなるので、術後いびきが悪化したり、喉の違和感を感じる方が少なからずおられます。さらに、見た目の話では、下顎が長い方は、上顎の成長が弱い(低形成)であることがよくあります。そのため、下顎を下げると同時に上顎を前に出す方が形が綺麗にでるわけです。こうすることで、下顎を下げる量を少なくすることができ、機能的にも優れており、後戻りも軽減、見た目も理想的と、理にかなっているわけです。

日本国内の治療では、これまでの慣例や保険制度の影響もあり、この理想的な治療が制限されているのが現状です。SSROをうける時にルフォーを行うことは手術時間で言えば、1.5時間ほど長くなるくらいなので、ぜひとも両顎の治療を同時に行ってもらいたいと個人的には思います。ちなみに、SSROを行なった方が、のちに、ルフォーを希望された場合、実は、SSROを再度切る必要があります。そのため、二度手間であり、かつ二回目の手術は合併症の発生率も高くなるため、簡単には行えない状態になります。

(Two jawおよび、おとがい水平垂直骨切術)

2-4-4-2,顎が長い悩みと治療方法

顎が長いという場合、先の項目の受け口が同時にあることがあります。一方で、受け口ではないけど顎が長いという場合、顔全体が長いという状況を反映しています。輪郭の種類の「長顔」の項目を参照してください。

2-5,頬骨の整形(頬骨が高い悩みと治療方法)

頬骨が高いと、輪郭の項目にも記載しましたが、ハート型、ダイヤモンド型、ホームベース型の輪郭になります。この頬ボネは低すぎると老けて見えるのでほどほどの高さがある方が良いのですが、これが某有名芸能人のように際立ちすぎると、骨格の主張が強すぎて目や鼻などのパーツに着目されない、という現象が起きます。逆にこの効果を逆手に取ると、頬骨を減らすことで、顔のパーツが際立つということになります。

(頬骨+Vライン手術)

2-5-1,骨切治療とその効果について

また、頬骨と目の見え方も面白い関係があります。

(頬骨骨切+目の下への脂肪移植)

この方のように、頬骨の幅が減ることで、目元の印象が強くなります。頬骨の切り方は様々な方法がありますが、大きく分類すると、骨切した部分をすべて固定するリジッド(rigid)法(下図の①、②をとめる方法)と、片側だけ固定するセミリジッドsemirigid法(下図の②だけとめる方法)があります。いわゆるアーチインフラクチャーをしてその部分を止めない方法は、semirigid法になります。

semirigidの場合は、術後食事などの際に噛み込むと、咬筋が骨切した骨片を下に引っ張るため、術後パキパキ音がすることがあります。またひどく骨片が動いてしまう場合には、骨の癒合が得られないこともあるため、基本的には、骨を切った部分は固定した方がよいと考えています。

2-5-2,切らない頬骨の整形

2-5-2-1,頬骨ボトックスという治療はない

世の中の情報を検索しているとでてくる「頬骨ボトックス」。エラボトックスが効くんだから、頬骨だって効くでしょ!っと思っているあなた!ずばり、そんなもんはありません!頬骨のすぐ下の咬筋にはボトックスをすると聞いて痩模式図すが、これは頬骨は一びたも動かないため、こけます。あくまでもボトックス注射は、筋肉に対して作用するもので、筋肉のないところには効きません。ちなみに、表情筋や平滑筋にも効きますので、汗かきさんのボトックスや耳下腺への作用、シワがでなくなるなどの効果はもちろんあります。

2-5-3,頬骨整形の失敗(他医院修正)

2-5-3-1,きちんとした固定をしていない場合

頬骨骨切である失敗は、前の項目でも書いたように、きちんとした固定をしていない場合がほとんどです。頬骨部分は、手術中は麻酔がかかっていて動かない部分ですが、麻酔が覚めた瞬間に咬筋による引っ張りを受ける部分になります。

そのため、きちんとした固定をしていないと「転位」といって、意図した場所からずれてしまい、結果変な形でくっついたり、もしくは骨同士がくっつくない状態になってしまいます。また、ひどいケースですと、頬骨を粉々にしてしまう方法なんかもあるようですが、これによって小さな骨は溶けてしまい、陥没変形を起こしていることもあります。そういったケースの修正は、髪の毛の中から大きく切開する必要があり、手術は難しいものになります。

2-5-3-2,顔面神経前頭枝の麻痺

また頬骨骨切に特徴的な神経障害として、顔面神経前頭枝の麻痺があります。これは、頬骨のすぐ上を走る運動神経ですが、眉毛の上げ下げを司る神経です。これを損傷すると、眉毛の上げ下げができなくなります。この神経は極めて細い上に、通常は、1〜3本と少ないため、1本損傷しただけでも動かなくなることのあるデリケートな神経です。万が一損傷した場合には、神経の回復期間を待つ保存療法が主体となり、戻らない場合には、見た目を改善する眉上切開などが必要になることがあり得ます。

2-6 おでこ(額)の整形(3つの悩みと治療方法)

おでこも3つの悩みに分類できます。顔における割合も大きいので、実は印象を大きく左右するのがおでこです。詳しくみていきましょう。

2-6-1,おでこを出したい整形

大きく4本柱になります。ヒアルロン酸、脂肪、プロテーゼ、人工骨です。

2-6-1-1,ヒアルロン酸による額形成

ヒアルロン酸による額整形は、お手軽で、ダウンタイムも短く流行りの治療となっています。持続期間は、ヒアルロン酸の種類にもよりますが、概ね、数ヶ月するとボコ付きがでてくるといった感じです。

2-6-1-1-1,ヒアルロン酸のリスク

ヒアルロン酸は、細かい血管内に入ると血管を詰めてしまい、ひどい場合、皮膚の壊死を生じます。特に眉間部分は細かい血管が吻合(繋がっている状態)があるため、注意を要します。また、永続的な変化は望めないため、繰り返す施術のためにボコつきができることがあります。

2-6-1-2,おでこの脂肪移植(ヒアルロン酸)

おでこの脂肪移植は、自分の組織でできる唯一の治療になります。自家組織にこだわった治療となると、この脂肪移植になるのですが、生着率を考慮すると、1〜3回の施術が必要になることがあります。体の他の部分から脂肪を採取して、精製したのち、しこりにならないように額に注入します。術後1ヶ月程度はかなりむくみがでますが、その後は、綺麗なラインを形成することができます。

2-6-1-2-1,脂肪移植のリスク

脂肪移植は他の施術に比較してリスクは低い治療です。いったん生着した脂肪は体重の変化の影響を受けるため、例えば、40kgの人が100kgまで太れば、額は大きく育ってしまう可能性があります。5kg程度の変化の場合は、あまりわからないですが、生きている脂肪であるために変動をするというのがリスクになります。また、形を変えたいから取り除きたいといった場合、極めて難しいというのもリスクになります。

2-6-1-3,おでこのプロテーゼ

おでこのプロテーゼは、現在ではオーダーメイドシリコンが力を発揮します。従来のシリコンでは、外科医が形を作る際にボコついたりしていたものが、CTデータをもとにラボにて作成されたものとは、ぴったりと額に馴染む上に表はツルツルに作成することができます。また、頭皮の切開も数cmと小さな傷で施術を行うことができてお手軽な治療といえます。

2-6-1-3-1,プロテーゼによる治療のリスク

人工物である以上感染のリスクは常にあります。一方で、プロテーゼの治療でよくあるものが、術後の漿液種(しょうえきしゅ)というものがあります。これは、シリコンのまわりに水がたまり、ぶよぶよしてしまう状態です。この場合は、液体を抜き取るためにしばらく治療が必要になります。長期的には、シリコン被膜のために額の皮膚は薄くなり、テカテカと光ってくるようになります。しかし、額プロテーゼの場合には、簡単に摘出することができるため、人工骨よりも管理が容易であるといえます。

2-6-1-4,おでこ整形の人工骨などによる整形

おでこ整形の中で、人工骨やレジンなど人工の素材を使用する手術があります。この場合、大きく分けて2つの方法に分かれます。

1つはCTデータをもとに、人工骨やレジンなどの素材を事前に作成し、それを頭蓋骨にパカっとはめて固定する治療です。これは、頭の皮をベローンと剥がす必要があるため、両側冠状切開といって頭に大きな傷ができます。こうして頭蓋骨を露出し、事前に作成した人工骨をチタンプレートなどで固定するわけです。

もう一つの方法が液体人工骨によるおでこ形成です。これは、粉と液体を混ぜて数分したら固まるよ、という人工骨を利用します。この方法の場合は、頭を大きく切り開く必要はなく、小さな穴から注入して表からペタペタと形を整えて固まるのを待つと、ジャジャーンと完成するわけです。しかし、この方法だと思ったような形に膨らまなかったり、誤った状態で固まってしまうと、後で形を整えるのは至難の技、、、ということになります。

2-6-1-4-1,人工物による治療のリスク

環状切開は、わかりにくい切開であるとはいえ、頭部に大きな傷ができます。また、人工物を使ったおでこ形成では、徐々に額の皮膚が薄くなるという長期的な変化があります。そのため、長い年月では取り出さなければならないケースがあります。また、感染症も術後早期に起こるものもあれば、数年してから感染するケースもあります。そのため、一生安心ですとはいえない治療となります。

2-6-2,おでこを整形で狭くする

額が広い方が狭くしたいという方がおられます。この場合は、広い額を切除しても額は狭くなりませんし、傷が目立ってしまいます。そのため、基本的には、後頭部からの植毛をすることで額を狭くすることができます。ただし、この植毛による治療は、額が徐々に広くなっていく過程に治療すると、治療後に、移植した部分はホルモンの影響を受けない毛根であるので、残りますが、その後ろの部分は徐々に髪は抜けていきます。そのため、植毛部分が触覚のように島状に残るといった醜形を残すことがあるため、適切なデザインとホルモン治療等を併用する必要があります。

2-6-3,おでこを削る整形

額が突出している方は、実は、前頭洞(ぜんとうどう)という骨の中に空気が溜まっている部分が膨れていることがその原因です。この突出感は、男性的なイメージが強くなるため、丸い額を好む女性にとっては、大敵となります。この前頭洞が突出しているからの場合、環状切開(かんじょうせっかい)という頭皮を大きく開く切開から頭蓋骨を削るという方法があります。ただし、体への負担は大きく、術後しっかりとダウンタイムが生じます。

2-6-4,おでこと鼻は密接に関わりあう

額の形態は、韓国でいう「バービーライン」のように、丸い額から切れな曲線が鼻に向かって続く形がより女性的で可愛いという概念になってきています。ただし、この美的感覚は流行りがあり、昔から変わらないもの、というわけではありません。あくまでも今の流行りということを知った上で額から鼻のラインというお話をします。丸い額は、前頭葉(物事を考える脳みそ)が発達したように見えるため、かしこさを醸し出します。また、前髪をかきあげたり、風に棚びたいたときにつるっとした丸い額が見えることは女性の美徳と考えられています。例えばこの方。

術中のお写真ですが、額を脂肪移植で、鼻を自家組織とゴアテックスで作成した方です。どうですか?なんとなく美しい感じが説明なしで伝わりますよね。これが鼻だけの施術であれば、額からのラインがないため、なんとなく鼻がにょきっと生えたように見えてしまうわけです。お顔の美しさは、バランスです。調和のとれた曲線美がうっとりするような美しさを生み出します。

3,輪郭整形・小顔整形前の不安

輪郭の整形が不安なのは当然だと思います。インターネットやSNS上で散見できる不安に対してお答えします。さらに詳しくお聞きになりたい方はカウンセリングを受けてください。


3-1,未成年でも大丈夫かどうか?

骨の治療は、成長期までの治療と、成長期後の治療で大きく施術のプランが変わります。この成長期は、正確にいうと二次成長期という時期です。これは、男女でスタートが異なり、一般的に女性で10歳頃から始まり、男性で11.5歳ごろから始まります。いずれも17〜18歳までに骨端線が閉鎖すると同時に身長が伸びるのが止まります。この時期は、顔面骨においても変化が見られます。鼻が高くなったり、おでこが出てきたり、など。そのため、骨格を変化させる手術をこの成長期に行う場合、手術によって成長が妨げられるといった問題を生じる可能性があります。そのため、女性では16歳、男性では18歳以降が好ましいというのが通年です。

ただし、状況によってはこの限りではありません。例えば、交通事故による変形や、先天異常、腫瘍切除後の変形など、年齢の問題以上に介入すべきと判断した場合には、例外的に治療することがあります。

3-2,顔の整形で整形する順番があるかどうか

お顔の整形手術で、目、鼻、骨など複数の部分に悩みがある方は実は多くいらっしゃいます。これらの方々からご質問をよく受けるのが、手術する順番です。どこからしていけばいいの?といったご質問です。ずばり、目はいつでもいい、鼻よりも骨を先にしたほうが良い場合がある、というのが答えです。

目の施術は、独立した治療であるため、いつ行ってもいいのですが、強いていうなれば目頭切開と鼻筋の関係です。鼻筋が高くなることで目頭の印象が変わるため、この部分への配慮は必要ですが、それ以外はあまり影響を受けません。一方で、骨と鼻の関係でいうと、LeFort Iや上顎ASOの治療など、鼻中隔軟骨が止まっている土台部分の骨を触る場合には、手術後に鼻の形が変わることがあります。そのため、鼻を仕上げていたのに、骨をしたら崩れた、、、みたいなことが起こる可能性があるため、骨を先行する方がよいですよ、ということになるわけです。

3-3,顔の整形は韓国ですべきか?日本ですべきか?

これは、繊細な質問です。私の考えとしては、価格の安い治療を追求していくと韓国での施術という選択肢もあるとは思いますが、母国語でない以上自分の考えをきちんと伝えることができない上に、文化の違いから様々な問題を生じているの事実です。

例えば、デザインが希望と違った、とか実際に手術している先生が違った、術後の経過で感染が生じたが遠方のため治療してもらえなかった、などです。日本ではあり得ない状況は外国での施術では起こるリスクはあるということです。個人的な見解として、友人を韓国での施術にオススメしますか?と聞かれると私としては「うーん、、、」となるわけです。

では日本での施術が100%安全か?という質問に対しては、残念ながらyesとは言えないのが現状です。通常の医療の範疇を超えた治療が行われていることは、修正をしているとあるというが現実です。

手術の技術力、カウンセリング力、デザイン力などを評価する方法として、個人的に思うのは、嘘のつけない症例写真のbefore/afterをしっかりみる、セピア色の昔々の症例写真ではなく適度な頻度で更新されている、カウンセリングでのコミュニケーションや繊細なやりとりができるかどうか、などが一つの参考情報にはなるかなと思います。

3-4,整形以外のマッサージなどで顔は小さくなるかどうか?

マッサージで顔が小さくなるのなら、この世の中から小顔外科治療がなくなります。

では、全くマッサージが効果ないか?というとこんな感じです。昔、食品用ラップダイエットというのがありました。胴回りに食品用ラップを巻いてお風呂に入って汗をかき、その後ラップをとると細くなっているというやつ。実際に計測しても細くなっています。でも問題はですね、次の日に測ると元に戻ってるんです。そらそうでしょ、と皆さん思うと思いますが、顔のマッサージもそんな感じです。中には、整体のように顔をマッサージして骨を動かすとかいう嘘みたいな話。これは、嘘です。整体は関節を動かすもので顔の関節は顎しかないので動きません。また骨と骨の継ぎ目に骨縫合というものがあるのですが、大人になるとこの部分はがっちり動かないものになっています。

つまり、マッサージで骨が動いたとすれば、「骨折」しなければ動かないわけです。ああ怖い。

3-5,輪郭の整形が終わってから目や鼻をすぐに整形していいかどうか?

目鼻の手術を骨の治療の後にするタイミングに関してはクリニックごとに異なっていると思います。整形の順番に関する項目でもかきましたが、目はいつでもいいですが、顔がダウンタイム中で腫れている場合には、デザインがブレるためやめておいた方がいいいと思います。

一方鼻に関しては、骨の治療の種類にもよりますが、頬骨、Vラインなどの手術のあとは、1ヶ月以降なら問題なし、LeFort(ルフォー) IやASO(セットバック)などの治療の後なら、2ヶ月以降が望ましいと思います。

3-6,輪郭の整形が劣化するかどうか?

巷では「整形」「劣化」と検索すると有名人のお顔がずらり。イメージとしてくっつけたい概念ということは理解できます。やってはいけない「整形」をしたから「劣化」しちゃったんでしょ、みたいないわゆる他者批判の延長みたいな感じです。こういった結びつけをすると世の中の人たちは面白がって取り上げるため、「整形劣化」という言葉が一人歩きするわけです。この整形劣化という言葉、完全な日本の造語です。ではこれを医学的にどれくらいおかしな話かを真面目に解説してみます。

まず「劣化」という言葉。悪意もりもりのこの言葉が人間に当てはまるか、というと実は答えはNoです。

劣化というのは、ものに対して使う言葉で、人間に対しては、「老化」という言葉に置き換わります。人は、毎日様々なスピードで細胞の代謝が行われます。週から月の単位で生まれ変わる皮膚の細胞、月から年の単位で生まれ変わる血球細胞や骨細胞、年間1%程度入れ替わる筋肉の細胞などでできています。なので、古いものを引っぺがしながら人は常の新しいもので補填しようとしているわけです。では、こういった機能を備えながらも徐々に更新スピードが遅くなり機能が衰退していくというのが、老化というものになるわけです。

では、もとい、この項目の質問を読み替えると、「輪郭整形をすると老化するか?」というものになります。一気におかしな感じがするのがわかりますね。もう少し噛み砕きます。「輪郭手術」→「骨の手術」なので、「骨の手術をしたら老化するのか?」です。完全でおかしいですね。だって、骨折の治療したら、老化しますよ!って話ですから。どうです?スポートで腕の骨折した人が老化しますか?いいえ、しませんね。というわけで、輪郭手術をしても老化はしないわけです。しかしですよ、ここで気をつけないといけないことがあります。それはですね、老化のようにみえる現象「たるみ」の問題です。一般的に老化してくるという状態は、「しぼみ」と「たるみ」が問題になります。しぼみは中身が減る状態。一方たるみは皮が余る状態です。これは、老化の過程の中で脂肪や筋肉、はたまた骨が痩せて中身がしぼみます。そして、その上を覆っている皮膚や筋膜がたるみます。

では、骨の治療はどうか?出っ歯ている部分を引っ込めると、しぼみと同じ現象が起きるわけです。アジアにおける治療は、エラ、頬骨、口元の出っ張りは突出しているものを減らしていく治療です。そのため、この部分を手術するとたるみが出てくるわけです。一方で、おとがいやLeFot I(ルフォー)やSSROでの前方移動は、この逆です。出っ張りを増やす治療になるため、たるみは解消するわけです。このように介入する部分によって、たるみが出やすい、出にくいというのが決まってきます。そのため、術前の元々持っているたるみの具合を調べておく必要があるわけです。適切に評価をしてもともとたるみが出始めている人などは、骨の治療ののちに、たるみ治療を行うことを最初から予定しておくというのが正しい判断といえます。

(頬骨、Vライン形成後にフェイスリフト治療)

3-7,歯科矯正中に輪郭整形してもいいかどうか?

歯科矯正中の輪郭治療は特に問題はありません。しかし、歯科矯正を始める前に輪郭に関する問題も一度診察にきてプランを立てておくことが理想的です。例えば、そもそも矯正治療では良くならない部分まで改善するのではないかと期待される方があります。しかし矯正を初めて2年3年が経過していくると、あれっ??とご自身のイメージと違う変化に戸惑うということが多くあるようです。そのため、歯並びと輪郭というのはとても密接に関わっているため、適切な診察を受けて納得の上で治療を開始されるのがいいと考えます。

3-8,顎とエラを削る整形って一回でできるかどうか?

むしろ一回で行う治療の方が適切だと考えています。これは、エラ切除、Vライン形成の項目を参考にしてください。

3-9,バレるのではないかという心配

外見上でバレることはまずありません。口の中の傷まで診察されると傷が見えます。また、レントゲンをとると顔面骨に詳しい方にはバレると思います。

4,メンテナンスという表現について

メンテナンスという言葉が出てきたのは、平成に入ってからのことです。こちらもそもそも物に使われていた言葉が「整形」という言葉に対して卑下される形で使用されるようになりました。「顔をカスタムする」、といった言葉も同様です。不適切ですね。。。全身のどの部分の手術をした場合にも術後診察というものが医療界では一般的に行われています。これは、術後早期(週の単位)、術後晩期(年の単位)に分類して経過観察を行うわけです。癌の治療なんかでは、術後10年経過観察するなんてことはざらにあります。では、お顔の輪郭整形ではどうか?もちろん、経過観察をするべきだと考えます。なぜですか?→それは手術だからです。術後週の単位では、出血の具合や腫れ具合、また感染が起きないか、神経の症状はどうか、などを診察します。一方月の単位では、徐々にむくみがへりお顔に馴染んできて最終的な形が1年くらいで見えてきます。

その後も実は、3年から5年くらいは手術に伴う変化というがおきていると考えられています。ここで、経過観察の際に何か介入が必要か?(メンテナンスが必要か?)との問いに関しては、基本的には不要です、というのが答えになります。というのは、経過観察は問題がないことを観察しているというところで、問題があった場合のみ、何かをするわけです。では、何かしないといけない問題ってなんですか?というと、例えば、埋め込んでいたチタンプレートが飛び出てきた、とか感染を生じて腫れてきたとか、なにかしらサインがあるわけです。なので、何も起きていないのに、メンテナンスといって何かをすることはないわけです。

5,ダウンタイムについて

輪郭手術のダウンタイムは、お顔の施術の中でも一番長いものの一つです。しかし、その腫れる具合や内出血の程度は個人差がとても大きいです。これは、机の角でゴツっと足や腕をぶつけても内出血が出やすい人(おばぁちゃんなど)と出にくい人(赤ちゃんなど)があるのと同じです。血管の強さや代謝の力、また脂肪の割合などが影響していると考えられます。

(頬骨・Vライン手術)

(頬骨・Vライン手術)


6,輪郭整形を後悔しないために

輪郭手術のみならず、人生もちろん後悔したくないというのが世の常です。しかし、未来が予測できないのが世の中でそれができるなら様々な事故は回避できるわけです。そのため、できるだけ後悔しないように最善を尽くして、あとは天命を待つということになります。具体的には、まず自分がどうなりたいのかを考えることです。漠然とした不安は、曖昧なものに奇跡的な解決を期待します。しかし実際には、奇跡が起きる確率は極めて低いから奇跡なわけです。そのため、奇跡ではなく妥当な方法で妥当な確率で結果がおきるように準備をする必要があります。自分がコンプレックスと感じている部分がどの部分なのか、これをプロに判断してもらうために、カウンセリングに出かけます。

次に、医者選びです。これはクリニック選びではありません。有名なクリニックがいつも素晴らしい結果を提供するかというとそうではありません。例えば、レストランであればイメージしやすいと思います。三つ星レストランを予約していったのに、有名なシェフは風邪をひいてお休み。いつも皿を洗っていた彼が今日はピンチヒッターでお料理を作る、、、はまかり通らないですね。そうです。三つ星レストランは、そのシェフによって三つ星を得ているわけです。

というわけで、自分の悩みをプロとして診察して問題点を明確に伝えてくれる医者を探す必要があります。美容外科はどうしてもこれまでの歴史のため、来院されたお客さんに施術を押し付ける文化が未だ色濃く残っています。美容外科は顔のプロというプロ意識のある医者にとって施術を押し付けるということは、自分の腕がなまっているというのを自己証明しているようなもんです。

プロとして、必要な施術、必要でない施術をきちんとお伝えすることが我々の役割なんです。それを感じ取れる、話していてなるほどな、と納得できるカウンセリングをまずは探してみてください。私はエラの手術をしたいんです→Okじゃぁ、手術予約しましょう、、、というのはどうもな、と個人的には思います。カウンセリングで大切なこととして、できるだけシミュレーションなどの共有する画面で自分の理想を伝えましょう。

ここで、言葉だけでやりとりをすると、イメージが違った、、、ということが起こる可能性があります。このコミュニケーションエラーが患者さんにとっても医者にとっても残念な結果になります。手術はうまくいっているけど作る形がちがった、、、頑張って山は登ったけど、登る山を間違えた、、、というやつです。

納得のいくカウンセリングを受けて手術をすることを決めたら、あとはダウンタイムに備えます。ダウンタイムはだれもが迎える辛い時期です。

このダウンタイム期間に自分の顔を見つめて不安になるという方がたくさんおられますが、これはまさに無意味です。なぜなら、すでに形は決まっているし、むくんでいるため自分では判断できないからです。通常、骨の治療の場合、3週間は形が見えてきません。その間は、心配しようがしまいが、形という結果には影響しないわけです。また悪いことに不安をたくさん感じる人の方が術後の感染率や合併症の頻度が高いという傾向があります。これは、起きてもいないことに考えを巡らせて、自分で免疫力を下げてしまうという悪循環によるからです。そのためダウンタイム期間中に鏡を隠す、とか旅行にでかけるとか、映画鑑賞をするために備えるなど、意識的にお顔への注意をそらす必要があります。その上で感じる不安は、クリニックに問い合わせることになります。レグノクリニックでは、プライマリナース制度というのを設けています。これは、お客さんごとに担当ナースを設けて、不安になったことを一緒に考えるという制度です。いうなれば、バディですね。一緒にダウンタイムを乗り切る仲間として考えています。

こうしてのりきいたダウンタイムの末にようやく形が見えてきて一安心となるわけです。

山口 憲昭 医師

この記事の著者情報

Regno Clinic SBC 銀座院 院長

国際美容外科学会会員(ISAPS)/ 日本形成外科学会 専門医/ 本頭蓋顎顔面会会員
日本口蓋裂学会/ 日本乳房オンコプラスティックサージェリー学会エキスパンダー
インプラント実施医師/ 日本乳癌学会/ 日本美容外科学会(JSAPS) 正会員